予想どおり

年末の休みに入る直前・・・３０日のこと。
２名の入院患者があった。

いずれも明治４０年代生まれの女性で「大腿骨頚部骨折術後」。
ある公立病院から、リハビリ目的でうちへ転院・・・そうは言っても

「うちも明日から年末年始でリハビリは休みになるんだけどなー。」

魂胆見え見えだわ・・・正月休みの前に、入院患者を減らそうって
わけよ。
しかも・・・２名のうちのひとりは、１２月１１日にopeした後に心不全と
慢性腎不全を合併して、胸水の貯留を認めたために補液と絶食で
治療して経口利尿剤を２９日から開始したばかり・・・。

「整形外科的には術後の経過は異常なし。」
という診療情報提供書を持って（持たされて？）うちへ来ました・・・とさ。

私がその患者さんと会ったのは、年明けて１月２日の夜勤。
申し送りでは「排尿障害があり自尿の量が充分ではないので、残尿の
有無を確認して適宜導尿してください。」とのこと。

ふーん・・・とか思いながら病室へ行ったわよ。

はは・・・はあぁぁぁ・・・ん？
何？このヒューヒュー聞こえるのは・・・なぁに？

「ごめんね。少し胸の音聞かせてね。」
聴診器をあててみると・・・肺の雑音はないようだ。
ただし、呼気時のヒューという音は明らかだし、左の呼吸音は弱い。

opeした足を拝見・・・えーーーーーっ！！
足の甲の浮腫は心不全もあるし仕方ないとしても、
左側は下肢全体がゾウさん状態。
まぁね。opeして３週間だものねーこんなものかも・・・

検査データはどんなんかなー？
「BUN48、CRE2.0代」
食事は何が出てるかなー？
「普通食」
水分制限はないのかなー？
「・・・」

あ・・・そう・・・ふーん・・・そうなんだ・・・

そして、今日。
関連病院の循環器内科に受診予定になっていた。
ほとんど私の胸のうちでは「転院になる。」と思いながら
受診に付き添ってきたのだけど・・・

循環器のDrが仰ることは
「点滴をさせてもらえるのなら入院してもらうけど、前の病院で
したように自分で抜いてしまうようなら、今のとこで薬で様子みる
しかないよ。どうする？」

って、ちょっとアンタ！
そんな言い方ってないでしょ！
治療の必要があるなら入院させて楽にしてあげてよ！
呼吸苦と喘鳴があってリハビリもろくすっぽできないのに、
これ以上どうしろってのよ！

↑私の心の雄叫び・・・

この声がDrに届いたのか、患者さんに私の思いが届いたのか
わからないけど、とりあえず転院と相成りひとまず安心。

短期間で退院させる・・・のが、お上のオサタだけど
どうなの？
転院してきてすぐに元々ある心不全の治療を受けるために
再度転院しなければならない・・・ってのはさ。

「整形外科的に異常なし」だから転院OK？
心不全も腎不全ももうちょっと見通しがつくとこまで自分のとこで
診せてもらいます。
って気にはなれないもんかね・・・はあぁぁぁ・・・